いろいろあった今週.水曜はグラスゴウでリサーチ.グラスゴウ大学のスペシャル・コレクションに行って,そのあと大学の院生セミナーをのぞいてみた.カナダで会ったヴァレリーが主宰しているセミナーで,水曜のスピーカーは彼女だったのでリサーチのついでに行ってみたというわけ.ヴァレリーは19世紀前半のスコットランドのラディカリズムを研究している,背が高くてグラマラスで美人なグラスゴウ出身の女の子.おまけにいつもお洒落だからとても歴史を研究する院生には見えない......ってそんなことはどうでもいいか.


図書館のすぐ近くにあるスコティッシュ・ヒストリーのセミナールームに行くと,ヴァレリーと同じくカナダで会ったラルフがいたので世間話しているとだんだん人が集まってきて,以前一度エディンバラで会ったことのあるColin Kiddも来たので挨拶.そのあとヴァレリーが一人若い女性の研究者を紹介してくれたのだが,それが何を隠そう私の修論のテーマを変えさせた論文の執筆者であり,私が書評を書いた本の著者,Dr Karen Bowieだった.自己紹介してしばらく私の研究の話.私の書評も読んでくれていたようで,「ああ,あなたがあれを書いたのね! あの本の初めての書評だったのよ,ありがとう!」という感じで話が盛り上がった.Dr Bowieは若い新進気鋭の歴史家という感じで,なかなか迫力のある人だった.セミナーが終わったあとにわざわざ彼女から話しかけてきてくれたので研究の話をつづけて,メールアドレスは大学のページにあるから連絡してね,という感じで終了.悪い人ではなさそう.


セミナーの後はグラスゴウの院生たちとパブへ.エディンバラと違ってグラスゴウスコティッシュの割合がすごく高くて,7-8人いた中で私ともう一人を除いては全員スコティッシュ.これがまたみんなナイスな人たちで,真面目な話からいろいろと下らない話で盛り上がった.楽しかったな.1時間ほどでパブを中座してエディンバラに帰って,それからはバーン旅行で会った友達と飲み.スイスに2週間ほど帰ってたデイヴのお帰り飲み会.このグループはみんな意気投合して仲良くなってて,なんというか結束みたいなのがすでにできてきている.水曜は6人で飲んだんだけど,ノルウェー人,スイス人,アメリカ人,カナダ人,イングランド人,私という組み合わせ.すごくインターナショナル.エディンバラ的.


木曜はこのあいだのお仕事のご褒美でランチ.てっきり学科の秘書のアンとかと思ってたら,イベントの主催者のDevine先生とだった......というわけでDevine先生,同じく手伝いをしたもう一人の院生,私,というメンツでイタリア料理を食べに行った.まだ昼間だというのにワインを1本あけて,よく食べよく飲みよく喋りよく笑う,楽しい1時間半のランチだった.Devine先生はとてもおしゃべりで冗談好きで,放っておくとずっとしゃべってずっと冗談言っている.指導教員としてはあまり良い方ではないけど,私は彼は嫌いではない.


金曜はオフィスメイトのジョンの博論の口頭試問(ヴァイヴァ=vivaといいます)があったので,それが終ったあとにみんなでパブへ.ジョンは中世史を研究しているアメリカ人.今年で5年目.あまりハードワーキングではないんだけど,なんというか憎めない感じのヤツ.Vivaを控えてずっとナーバスになっていたので,無事終わってよかった.本人もみんなもホッとしてた.


で,土曜はそのジョンのviva,水曜に博論を提出したアリマ,隣のオフィスのキャサリンとリンダの誕生日,その他云々のお祝いということで,Buccleuch Placeのオフィスでコスチュームパーティ.コスチュームのテーマは「自分の博論」.なんだよまたコスチュームかよ......なんだってわざわざそんなアホなことやんなきゃいけないわけ? やめてくんない? 俺は研究しに来てんのよ? と一昔前の私なら思ったことだろうが,今の私はノリノリである.土曜はコスチュームショップ周りまくってグッズを集めて,気合い入れていきましたよ.ちなみに私のテーマは「18世紀グラスゴウの大商人(タバコ貿易で有名だったので,「タバコ・ロード」とも呼ばれている)」.凝りまくってますから.写真はそのうち.