うーん,なんかネットの調子が悪い.繋がんない日があったりしてかなり迷惑.安いからってことで○ァージンにしたんだけどまずったかな……


またまた政治ネタ.火曜と水曜にまとめて新しい庶民院関連の記事がBBCにアップされたんだけど,なんとも面白い.

BBC News - What is the new face of the House of Commons?

BBC News - Notable new faces in Commons

BBC News - Who sits where in the Commons


最初のリンクは新しい庶民院の議員構成のデータで,新人議員,女性議員,黒人あるいはエスニック・マイノリティの議員の数が各党ごとに表示される.さらに私立の学校で教育を受けた議員の数,OxfordとCambridge出身の議員の数などもグラフで示されている.なんかこういうの見るとやっぱり保守党は保守党なんだなあとか,LibDemは保守党と労働党の真ん中くらいなんだなあとか,そういう漠然としたイメージが割と客観的なデータに裏付けられてるのがわかって面白い.「どういうタイプの人たちなのか」を示すのに,まず受けた教育を出すところがイギリスっぽいと思う.State schoolからOxbridgeに行く人たちはともかく,private schoolからOxbridgeっていうコースはこの国ではいろーんなことを説明するのだ.


ふたつめのリンクは新人議員さんで注目の人たちをピックアップしたもの.TV historianのTristram Huntがいつの間にか労働党から立候補して当選してたのを知って驚いた.へー.この国ではけっこう歴史家がメディア露出が多くて,アカデミックな道からそっちに路線を変える人も割といるんだよね.その代表例のSimon Schamaなんかしょっちゅうテレビでてるし.あとはあのロンドン市長Boris Johnsonの弟が議員になってたり.関係ないけどBoris Johnsonって近い将来首相になるんじゃないかと思う.


最後のリンクは庶民院議席の配置.イギリスの歴史(特に政治史かな)を勉強している人には与党と野党の配置はおなじみだけど,連立政権の配置は私は知らなかったので,LibDemが前に来るってのはちょっと驚いた.ちなみにこういう風に与党と野党が正面から向き合う議会ってのは世界的にみてかなり珍しいのだそうだ.Dickinson先生が学部の講義(私がモグったやつ)で言ってた.先生曰く「イギリス議会はヘンテコなんです」.たしかにそうかもしれない.議席の配置とは関係ないんだけど,このあいだ友達とパブで飲んでるときに選挙の話になって,ドイツ人のアンジェラが「なんだってアングロサクソンの国(イギリスとアメリカ)は二大政党制なのかしら.おかしいわよ.ふたつしか選べないなんて不便じゃない? ヨーロッパの国では政党がたくさんあって,連立内閣なんてしょっちゅうあるっていうのに」って言ってた.言われてみればそうだよな……やっぱイギリス(とアメリカ)ってヨーロッパから見たらすごくヘンなんだろうな.


アンジェラの話は置いといて,BBCは毎回選挙の時にはかなり気合の入ったウェブページ・記事を作成してわかりやすく事情を伝えてくれるんだけど,今回はもっとパワーアップしてる感じ.こういうところにイギリス議会政治の伝統みたいなものを感じたりする.日本でもNHKでこういうのやってるんだろうか.