ロンドンリサーチ旅行無事終了.いまはエディンバラ行の電車の中です.ずいぶん長いこといたような気がするけど,たったの6日間なんだよね.


昨日は一日TNA国立文書館でリサーチ.引き続き国務文書と新しくTreasury Papers(大蔵省(?)文書)を片っ端からオーダーしては読んでいった.国務文書のほうはエディンバラにもコピーがあるしスコットランド史家にはよく使われているけど,大蔵省文書のほうは私みたいな使い方をする人はスコットランド史ではまずいなかったから,いままでまったく言及されていない事件や暴動が見つかったのは大きな収穫.いい感じ.ただ読みたかった史料が他の人に使われてて利用できなかったので,また行ってみることにした.


夜は日本人の学生と食事に行った.ベジタリアンインドカレーである.月曜に会ったメンツ+もともとの友達+新しく会う人+私で合わせて6人.月曜の食事も含めて,こんなにたくさんの日本人に会うのは久しぶり.6日間のうちに会った日本人の数はエディンバラでの一年間分くらいに相当する.聞いたところによるとロンドンだけで3万人日本人がいるというのだから,まあすごいね.カレーはおいしかったし,会話も楽しかったし(何話したかあんま覚えてないけど(笑)),よかったよかった.


今朝B&Bで朝食をとっていると,テーブルが埋まっていたので他のお客さんと相席することになった.中年のおばさん.「おはよう」とあいさつを交わしてトーストを食べながら自己紹介がてらの会話が始まる.ロンドンにはどういう目的で? どれくらい滞在するの? 今日はどこに行くの? みたいなのね.私がリサーチ目的で来てること,エディンバラに住んでいることを伝えるとおばさんは"Lucky you!"とうれしそう.ジャーナリストだというおばさんは今はBristolに住んでいるけど,FifeのAnstruther(「アンストラザー,地元の人はエィンサって発音するけどね」)出身なんだとか.スコットランド史を勉強してます,と私が言うと「なんでまた日本人が?」というお決まりの質問.あまりのんびりしてられないので短いバージョンで答えて,そのあとはスコットランドトークで盛り上がった.


おばさんは地元の歴史に凄く詳しくて,AnstrutherはあのJohn Knoxが宗教改革運動の初期に訪れた大事な場所だったとか,1736年にエディンバラで起きたポーティアス事件とAnstrutherにおける密輸の繋がりとか,けっこう細かいことをよく知っているので驚いた.密輸といえば,僕はグラスゴウと西海岸をやってるんですよ,というと「なんで東海岸じゃないの!?」と残念がられた.お互いけっこう急いでいたので話をしている時間が短かったけど楽しかったな.B&Bでのこういうちょっとした会話っていいものだよね.


朝食後にB&Bを出てBLに行き,手稿史料の残りを片づけ,午後から国立文書館へ.昨日使えなかった史料をチェックしてみたけどまだ誰かがキープしている.誰だよまったく......昨日から来てないし,どうせ今日も来てないみたいだからスタッフに掛け合って見せてもらうことにした.意外と融通きくんだね.とはいえあまり時間もなかったのでデジカメ作戦を決行し,まるでカメラマンのように写真を撮りまくった.コピーと同じで,写真撮るとそれに満足してあとで読み返さないことがありうるので,一番大事な部分は電車の中でがんばって3時間かけて読んだ.これも発見が多かったので,リサーチの成果は上々.早く文字にしないと.



しかし電車ながいなー.いまNewcastleを過ぎた当たりなんだけど,あと1時間か.エディンバラ着は23:45の予定.やれやれ.




PS
せっかくだから有益な情報でも書いておくか.