ここ数日,友達のあいだで話題になっている記事.

Nearly six years ago, I wrote a column called "So You Want to Go to Grad School?" (The Chronicle, June 6, 2003). My purpose was to warn undergraduates away from pursuing Ph.D.'s in the humanities ... It was a message many prospective graduate students were not getting from their professors, who were generally too eager to clone themselves. Having heard rumors about unemployed Ph.D.'s, some undergraduates would ask about job prospects in academe, only to be told, "There are always jobs for good people." ... The reality is that less than half of all doctorate holders - after nearly a decade of preparation, on average - will ever find tenure-track positions.

6年ほど前,私は「それでも院生になりたい?」というコラムを執筆した.そのコラムは文学部の学部生に対して院には進まないように,という警告を意図したものだった.……院志望の学生の多くは,指導教員からこうしたメッセージを受けることはない.教員というのは得てして弟子を持ちたがるものだからだ.仕事のない博士号取得者のうわさを聞いた学部生たちが学問の世界における就職状況について教員に尋ねたとしても,「できの良い学生には就職はあるものですよ」と言われるだけなのだ.……だが実際は,博士号取得者の半数以下しか,テニュアつきのポストを得ることはできない.平均して約10年もの準備期間を経たにもかかわらずだ.


率直でいいと思う.Interesting.


PS
こんなのもありました.アメリカの話だけど.

The number of job openings in history plummeted last year, even as the number of new history PhDs soared. As a result, it appears the discipline is entering one of the most difficult academic job markets for historians in more than 15 years.

公募のあった歴史のアカデミックポストの数が,新しく授与された博士号の数が急増したにもかかわらず,昨年激減した.その結果,歴史家を目指す者にとって今年はここ15年あまりで最も就職が厳しくなっている模様である.

こういうのをはっきり数字で出すのってすごくアメリカ的.日本ではこういう話題って完全にスルーされちゃってるというか,誰も話したがらないというか,臭いものにはフタ的感じで,相当悲惨な(あくまでも聞いた話では,だけど)現状にもかかわらず/だからこそ,議論にすらなってないのではないでしょうか.それってあまり健全じゃないような気がします.私が無知なだけで,私の知らないところで大学の教員たちが真剣に考えていて対策を練っているとしたら,歴史家を目指す院生としては本当にありがたいのですが......