hardworking days

8月末に1st-year reviewというものが控えている.イングランドの大学ではふつうupgradeと呼ばれているものだ.いま私は博士号の取得を目指す博士課程の学生だが,課程は3年とされている(伸びる場合も珍しくないけどね).ただ,博士課程進学から3年間そのまま過ぎるかというとそうではなく,1年目〜1年半あたりまではお試し期間として設定されており,その間は「博士号取得に向けた試用学生(probational PhD student)」という身分なのである.そして1st-year reviewないしupgradeを通過すると,晴れて「博士号取得候補者(PhD candidate)」となることができるのだ.この通過儀礼の難しさがどんなものなのか,私はいまいち把握できていないが,日本人の留学経験者からは,ここで落とされて日本に帰らざるを得なかったとか,1年では通過できなかったとかいう話も聞く.


判断材料は1年間の勉強をトータルで考えるもののようだ.私が言われているのは,今までに書いたエッセイやレポートをまとめて提出し,博士論文の全体構想を提示し,その章構成の中からひとつの章をサンプルとして書いて提出する,というものだ.これらをもとにして,8月末に指導教員2人+1人,合わせて3人を相手に約1時間ほどの面談を行うことになっている.


で,そのサンプル章の第一草稿の提出期限が21日.あと10日ちょいであり,最近は勉強時間が異常に長くなっている.アーカイヴ+オフィスに籠りきりで,新しく引っ越したフラットにはまさに寝に帰っているだけ.というのも,サンプルとして提出する章が私の博論でもっとも難しくオリジナルでチャレンジングになるであろう章だからである.6月頭に指導教員と面談した時に,これが一番オリジナルだからこれにしよう,とかいう感じで軽く決まったのだが,いざ取り掛かってみたらまあ大変のなんのって.リサーチの成果もあまり出ていないのでそもそも事例が少ないし,史料に基づいたオリジナルなアーギュメントが立てられない.困ったもんだ.


学科の先輩いわく,あくまでもサンプル章だし,そもそも1年目のこの時期に完璧な章なんて書けるわけないんだから,あまり心配しない方がいいわよ,ということだ.私もそれはわかっているのだが,やはりいいもの書きたいし,でも史料ないし,今さらリサーチしてる時間もないし......なわけだ.うーむ.なんとかならんかな.なんねーだろうな.


ま,やるっきゃねーだろ!