a perfect saturday

5月最後の週末.土曜日は朝から天気が良くて暖かかったので,勉強するという予定を急きょ変更して昼から散歩に出かけた.目的地は前からずっと行ってみたかった土曜のFarmers' Marketと,街の北側,Leithの手前にあるRoyal Botanic Gardenである.


エディンバラのFarmers' Market(定期農産市)は毎週土曜日の9時から2時まで,キャッスルの西側にあるCastle Terraceというところで開催されている.情報やレビューはこちらが一番くわしいかな.前から人づてに聞いていたのだが,冬の間は寒いから行く気がしなくて,暖かくなってきたのでそろそろかなーと思っていたのだ.ちょうどお昼の時間に着いたのだけれど,家族連れでけっこうにぎわっていた.

お店のブースの数はたぶん30くらいかな? 名前のとおりスコットランド各地からの農産品が売られており,牛や羊のお肉をはじめとして,チーズや皮革製品,変わったところでは自家製の石鹸なんかも売られていた(石鹸ってロイヤルマイルにも専門店がひとつあるし,スコットランドの特産なの......かな? よく知らないけど).肉類は生の肉に,ソーセージやベーコンといった燻製もたくさん売られていてとてもおいしそうだったのだけれど,いかんせん高い! これはなかなか手が出せんわい,という値段で,残念ながら買わずじまい.とはいえ牛肉を焼いてハンバーガーを売っているところがあったので,あまりにおいしそうな香りにつられて購入.厚さ2cm,縦横12-3cmくらいのボリュームのある焼きたてお肉が玉ねぎとチーズと一緒にロールに挟まったAngus Burger,£3.50也.お肉が香ばしい+ジューシー+味がいい,でほんとうにおいしかった.Berwick-upon-TweedのWell Hung and Tender Beefさんというお店のハンバーガー.運よく土曜日にエディンバラに観光に来た人にはお勧め.ぜひ寄ってみてください.


お腹も満たされて幸せ気分になった後は,歩いてRoyal Botanic Garden,王立植物園へ.地図を持たずにカンを頼りに歩いた+意外と道が難しいということもあって途中迷ってしまい,けっこう歩いたが,なんとか到着.なので歩くのがあまり好きではないor時間のない人はバスで行ったほうが賢明かもしれない.入場料はタダ.


入口で50ペンス払うともらえるパンフレットによると,Royal Botanic Gardenはもともとは1670年にホリルード王宮のあたりに創立され,1699年に特許状を受けたあと場所を二転三転し,現在の27ヘクタールの敷地には1820年に移転したということだ.現在でも植物学の研究施設としてスタッフによる研究が行われている......らしい.とはいえ今や完全に市民憩いの場,あるいは単なる公園となっており,芝生の上にはたくさんの人が寝ころんで思い思いにくつろいでいた.イギリスで暖かい季節の休日に公園に行けば必ず見られる,のんびりとした光景である.


南側に行くと£3.50を払って中に入れる温室があり,そこはまさに植物園.

この温室は1834年に建てられたもので,天井のガラス張りの部分なんかは1851年のロンドン博覧会のクリスタル・パレスの影響の色濃いNational Museum of Scotlandのホールの天井にそっくり.時代がよく表れている.気候区分ごとに分けられた温室に世界中から集められた植物が植えてあり,これはなかなかおもしろかった.見たこともない珍しい植物がたくさんあるのでそれだけでも楽しめるし,それぞれの植物には採集地と年月が書いているので,その辺からいろいろと植物園の,あるいは帝国の歴史を考えてみるのもおもしろい.これはなかなかお勧め.ちなみに最初に入った温室が熱帯の気候を再現したものだったのだが,入った時に「うわ......これ,東京?」と思うほど,夏のムシムシした東京の気候にそっくりで,歩いているうちに汗だくになってくる.久しぶりの感じだった.以下,珍しかった植物の写真をいくつか.もっと見たい方はこちらで.



帰りも歩きで,フラットに帰ったのは5時過ぎ.かなり歩いたのでくたくたになったが,すごく気持ちのいい土曜日の午後だった.いまさらだけど,平日しっかり勉強していると土日が楽しみになってくる.エッセイとかで忙しい時には土日に勉強するのもいいけれど,こうやって出歩くのもいいもんだな,やっぱ.